LOVE TELEPHONE

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宿屋の一室のクラウド → 宿屋の一室のヴィンセント

 

『ヴィンセント、起きてるか?』

「ああ、起きてる。…というかお前、隣の部屋同士で何で電話なんだ」

『だって、そっち行く訳にはいかないかなと思って』

「まあ、そうだな」

『…行っても良い?』

「そんな事をする暇があるなら寝た方が良いんじゃないか?明日も早いだろう?」

『そうだけどさ…』

「眠れないのか?」

『そんなようなもんかな』

「そんなようなもん?…どういう意味だ」

『ヴィンセントと一緒なら眠れるかも』

「…あのな。お前はどうしてそう…」

『安心するから』

「…前々から思ってたんだが、お前はよくもまあ恥ずかしい言葉をハッキリと口にするな」

『ヴィンセントが曖昧なだけだよ』

「曖昧、って…」

『だってそうだろ?ヴィンセントから俺に近づく事なんか滅多に無いしさ』

「妙に近づいたらおかしいだろうが」

『そうかな。…じゃあ今度、ヴィンセントから誘ってこいよな』

「ちょっと待て!どうしてそっちの話になる!」

『本当は俺と…したくないのか?』

「だからっ!答えになってないぞ、クラウド!」

『俺はね、ヴィンセントと…したい』

「…そんな事、言うもんじゃない」

『何で?』

「もう良い。とにかく寝よう、クラウド」

『え、寝る?じゃ、そっち行くから』

「違〜うっっ!!!その“寝る”じゃないっ!!!」

『何だよ〜折角ヴィンセントから誘ってくれたと思ったのに〜』

「…はあ。もう切っても良いか、この電話」

『逃げる気だな、ヴィンセント』

「あのな!」

『近くにいきたいんだけどな…』

「そんな事言わないで、大人しくしていろ」

『…駄目?』

「うっ」

『良いよな、そっち行っても?』

「いやだから、それは!」

『…やっぱ、駄目?』

「う〜っ!」

『大丈夫。何だったら俺の口、押さえてても良いから…』

「そういう問題じゃないだろう!?」

『心配無いって。ちゃんとアイテムも用意してくし…』

「だから、そういう問題でもないっ!!」

『じゃあ、どういう問題?』

「どういうって…そもそもその発想自体が問題だと言ってるんだ。まず電話をしてくる時点で間違ってるぞ。もう寝る…いやいや、眠った方が良い」

『だから、ヴィンセントの傍なら眠れるかも』

「いや、頑張って羊でも数えてくれ」

『嫌だ!』

「我侭を言うな!」

『ヴィンセントは俺がそっち行くと迷惑なのか!?』

「当たり前だ!」

『……』

「…あ、すまん…つい…」

『…迷惑なのか?』

「いや、だから…。眠るだけなら…良いが…」

『眠るだけなら良いのか?』

「まあ…」

『じゃあ、そっち行っても良い?』

「…仕方無い。良いだろう」

『…嬉しいよ、ヴィンセント』

「そんな事は…」

『ヴィンセントと一緒に眠れるだけで良いよ』

「クラウド、お前…」

『起きたら、しような!』

「…は!?」

『じゃ、今からそっち行くから!』

「えっ、ちょっ!待て!お前、それはっ!」

『(ツーツー)』

「……はあ…」

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 2002/06/03 UP