「もしもし…俺だ」
『ああ、セフィロスか。何の用だ、もう夜中だぞ?』
「…おい。お前が電話しろって言ったんだろうが!」
『え、そうだっけ?』
「(溜息)…お前なあ…よくもそれで副社長が務まるもんだな。感心する」
『(むかっ)馬鹿にするな!俺はちゃんと山積書類をだなあ!』
「詳細も見ずに判を押してるんだろ?」
『うっ…!』
「で、それが原因で大問題になった事もあったな。確かええと…」
『ああーっ!もう良い、言うな!アホ!』
「ふっ…まだまだだな」
『お前に言われると無性に腹立つんだよっ!』
「ほう…の割にはベットでは素直じゃないか?」
『(ぶっ)ば、馬鹿っ…!』
「俺は嬉しいぞ、ルーファウス。お前は口も悪いし性格も難があるが、顔は良いし感度もなかなか…」
『って!お前そういう事言って、恥ずかしくないのか!?』
「別に(キッパリ)」
『……最低』
「は?何か言ったか?」
『別に!』
「そうか?なら良いが。…というかだな、こんなコントをする為にお前は電話を要求したのか?」
『こっ…コントって…。俺がそんな下らないことで電話しろなんて言うわけがないだろ!』
「じゃあ何だ?」
『何だ、って……ええと、それは。その…』
「まさか声が聞きたかったなんていうローカルな理由ではなかろうな?」
『(ギクッ)そ、そんなコトあるわけないだろうがっ』
「じゃあ何だ?」
『だからそれは!…ええと』
「ふふ…答えられないトコを見ると、図星じゃないのか?」
『違うっ!』
「そうムキになるな」
『なってない!』
「そうか?」
『当然だ!俺はいつでも冷静だ!』
「そうか…じゃあ一つ言っておこう。実は今、ベットの中でな」
『は…?』
「俺の隣には…ふふ、まあお前の知らない奴が寝てる。どうやらすっかり疲れてしまったようでな」
『…な…んだよ、それ』
「まあ少し俺も頑張りすぎたようだ。初めてのものには興味が沸くんでな」
『なっ…馬鹿じゃないか!?何でそんな…っ!俺は…っ』
「ん、どうした?冷静な副社長殿じゃなかったのか?」
『…っ…』
「ふふ…焦っているのが丸見えだ」
『うるさい!どうせ俺は…!』
「嘘だ」
『……は?』
「だから、嘘だ。此処には誰もいない。俺もベットの中じゃない」
『ちょ、っと…それじゃあ…』
「いや、お前が冷静だというから、どこまで冷静なのか確かめてみようと思ってな」
『(むかっ)お前、最悪!本当に最悪っ!』
「最悪?俺は確かめただけだぞ?まさか今の話が本当で、お前がそれでも冷静だったら、俺の方が怒っていたところだがな」
『え…』
「素直に言え。俺は別にお前が何を言おうと文句は言わない」
『…何だよ』
「声が聞きたいというなら、それで良いじゃないか。それでも俺は嬉しいぞ」
『(かあっ)……』
「それとも副社長殿はそういう事は口に出したくないか?」
『うるさいな!聞きたかったよ、声!これで良いんだろっ!』
「…お前、今、すっごく照れてるだろ」
『も〜っ!何ですぐそういう…』
「それで良い。言ってくれれば俺も返しやすくなる」
『え?』
「俺も聞きたかった」
『……』
「…俺が言うと変か?」
『いや…そんなことない』
「本当は会いたいんだが…それはさすがに我慢しておく」
『…俺はっ!』
「というのは、嘘だ」
『………はあっ!?』
「全部嘘に決まってるだろう?そんな恥ずかしい台詞など俺が言うはずないじゃないか。お前、騙されやすいな」
『(ムカアアア)もー良いっ!悪かったな、騙されやすくて!』
「ふふ…」
『じゃあなっ!!(ガチャン)』
「…ん?おい、ルーファウス?…何だ、切ったのか。それも嘘だったんだがな…感情起伏の激しい奴だな、まったく」
『(ツーツー)』
「…まあ、そんな所も良いんだがな」
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