エロの哲学 -SEPHIROTH x CLOUD-

夜中ベットの中で

 

 

「クラウド、この際一つ注意しておきたいことがある」

「何?」

「いや、誘い方についてなのだが」

「さ…誘い方?」

「うむ、そうだ。どうも最近のお前の誘い方はたるんでいるようだ」

「え。誘い方にたるみも何も…」

「いいや、ある。いいか、クラウド。まず大切なのはさり気無さだ。これが無ければ"いかにも"じゃないか。そうだろう?」

「は、はあ…」

「しかしそのさり気無さにも種類がある。いきなり下半身に手を伸ばすなど言語道断だ。まずは頬や髪などをだな…どれ、やってみろ」

「え!…ええと。頬や髪などを……触れば良いの…かな?」

「違ーうっ!」

「ええっ!?」

「触るではなく、あくまで触れるの領域だ。触れたか触れないかの距離…そう、これこそさり気無さの基本だ。良し、もう一度」

「うっ…。ええと…触れるか触れないかの距離で…頬や髪を…」

―実演中―

「うーむ…まあまあ良い線だ。じゃあその次」

「え。次があるの?」

「無論だ。次は吐息だ、これは非常に肝心だ。いかにも待ってます、というのをさり気無く演出するのが基本だが、これは相当距離が近くないといけないのがポイントだ」

「あの…"いかにも"と"さりげない"って対義語な気が…」

「ふっ、甘いなクラウド。いかにもな感じを出しつつもさり気無い振りをするのが演出というものだ。であるからしてまずは、距離を縮め、そこから鎖骨の辺りで吐息混じりに誘い文句だ。さあ、いってみようか」

「は!?やっぱりやるの?」

「無論だ。さあ来い、クラウド」

「…それ、いかにも待ってるじゃん」

「何?何か言ったか?」

「…いえ、何でもないです。ええと…距離を縮めて…それからええと…吐息混じりに…ふんぬっ!」

ぶほっ。

「…クラウド」

「え、今の良かった??」

「――――――今のは鼻息というものだ」

「……あ。」

「いかんな…良し、もう一度」

「ううっ。ええと、まず〜距離を縮めて、それから鎖骨辺りで……セフィロ…」

ぶえっくしょん!

「…クラウド」

「…ずずー…ご、ごめん。急にくしゃみが…」

「いかーんっ!そんなんでは折角の雰囲気も台無しではないか。くしゃみをしたくても敢えて堪えるのがポイントだ。そんなことでは立派な誘いはできないぞ」

「え。別にできなくても…」

「何!?何か言ったか!?」

「いえ、何でもないですっ!」

「良し、良いだろう。さあ、もう一度」

「ううーっ…。ええと、距離を縮めてから、吐息混じりに……セフィ…」

プルルルル…

「ん?待て、クラウド。電話だ」

「ええっ!?今すっごく良い感じにできたのにっ」

『はい、もしもし…ふむふむ。何、そうか。分かった、ではそういう事にしよう。…何?…ああ、分かった』

「ちょっとセフィロス〜俺の今の聞いてた??」

『ああ、分かった。…分かったって言ってるだろうが!…ああ、そうだ。じゃあな。また明日』

「セフィロス〜今の俺の…」

「悪い。待たせたな、クラウド。で、何を話していたんだったか?」

「え。だから誘い方についてを…」

「ああ、そうだった」

「今さっきのすごい良い感じにできたんだけど、どうだった?OK?」

「…今さっきの?何だそれは?」

「……」

「悪いな、クラウド。明日突然早くなったんだ。と言うわけで俺はもう休むことにする。お前につきあってやれなくて悪いな」

「え…お前に付き合ってやれなくてって…。俺の方が付き合ってたような気が…」

「zzzz…」

「…セフィロス?」

「zzzz…」

「セフィロス!?寝ちゃったの!?」

「zzzz…」

「……」

「zzzz…」

「今までのは何だったんだよーっっっ!!!?」

 

 

 

 

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