狂イ人形
|
腕を絡めて、青い瞳の中に相手を捕らえる。 余程、簡単。 馬鹿馬鹿しいほど、単純。 少しばかり熱を込めて偽善の甘い囁きを零すだけで、まるで動けなくなった廃人のように全てを受け渡す。 だから、面白いほど陥れられるから、そうして重ねる肌を、赤く赤く汚してあげる。 綺麗に綺麗に綺麗に
「ねえ、セフィロス」 そう言って全裸のままにセフィロスの前に立つ。 薄暗い部屋に、セフィロスは大概独りで煙草をふかしている。 午前二時。 神羅の中はすっかり静まっていて、でも、此処だけは鼓動が続いてる。 馬鹿な連中が俺の罠に嵌ってはこうして夜中に此処を訪れる。 俺は此処でひとしきり服を脱ぎ去って、そいつらと甘い甘いセックスをして、そうして一瞬の甘い蜜を吸わせてやるんだ。 そうして馬鹿なほど優しく囁いたりする。 “お前が欲しい” 俺に向かってそんな事を言う。馬鹿じゃないのかと俺は心でせせら笑いながら、そいつらの頬に手を這わせて舌を絡ませて、 “嬉しい” そんな嘘の言葉を吐く。 そうして、そいつらは俺に中に突っ込みながら狂ったみたいに腰を振る。 だから俺はなるべく甘い声で喘いでやるんだ。 そうしてそいつらがイク時。 それが最期。 綺麗な赤い花が咲いて、そいつらは汚らしく目を見開きながら朽ちていく。 俺はそうして咲いていく赤い花に、そっと口付けをする。 少しばかりだけど付き合いがあったその肌に、せめてもの餞。 さようなら。 もう二度と会わないけど。 俺はその身体の中央に刺さった綺麗な長い剣を抜き取る人を、そっと見上げる。 本当に綺麗な人。綺麗で、俺の全てを支配する人。 心も、身体も、彼のもの。 俺はそっとその人に近付いて、その人の首に舌を這わせる。 そうしてその人の胸に顔を埋めて、“下さい”と縋る。 朽ち果てたガラクタの横で、俺はその人と重なり合うんだ。 もっともっと奥深くまで頂戴、そうしてせがんで、何度も何度も果てる。
狂ったように。
何も大切なものなんてない。 何も失うものなんてない。 貴方が望むから、俺は馬鹿な連中を誘惑して、そいつらと交わる。 貴方が望むから、俺は貴方の見てる前でそいつらのを咥え込む。 貴方が望む事なら俺は何でもするよ。 そうだね、 そうだね、 赤い花を咲かせたいんだよね?
分かってる
貴方が望むなら、俺はどんな奴だって貴方に捧げる 貴方に捧げる為に、そいつらの言いなりになって抱かれる
貴方の目の前で繰り広げられる、腐ったパーティ 少しでも気に入ってもらえるように、俺は乱れる
そうして貴方は嬉しそうに剣を突き刺すんだ
綺麗に
ぐっさりと
血が飛び散って
赤い
花が
赤い花が、咲くんだよね?
花が咲いたら俺はやっと貴方と一つになれるから それまでは我慢するんだ
「ねえ、セフィロス」 「何だ」 「今夜は、抱いてくれないの?」 「…ちゃんと誰か捕まえてきたのか?」 「当然だよ」 俺はにっこり笑う 貴方は嬉しそうに剣を撫でる
だから俺は、 貴方へ捧げる為に、誰かに犯される 貴方に抱かれるために、誰かに犯される
狂ってる?
別に良いよ だって、貴方のためなら何でもできる この心も、身体も、貴方のものだから
貴方は、廃人 俺は、狂い人形
狂イナサイ…
|
>>> back