謎の救出任務
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【ロッド君→お嬢編】


 
■=ロッド(ロッド/男)
■=シャロン(散弾銃/女)
 
 寄ってらっしゃい見てらっしゃい、此処はアバランチの【捕虜収容施設】。
 救出任務の依頼を受けたロッド(ロッド/男)は内心面倒くせえと思いながらもまあ仕事だから仕方ないかと任務遂行の為に頑張っていた。
 捕虜収容所内に入ると、もう既に覚えてしまった道筋をちょちょいのちょいと進んでその先にある牢屋(推定)に進んでいく。
 で、聳え立つ幾つかのドアを前に「どれにしようかな」と歌いながらも1つを選択すると、勢いよくそのドアをガツンと開けた。それが何とビックリ一発KOだったことは後世に語り継ぐべき奇跡であらう。…多分。
  
 ドン!(←ドアを開けた音)
 
「よう」
「ロッド!待ってたわよ!もう〜待ちくたびれちゃった。何でもっと早く来てくれないのかしら。普通、男たるものか弱い女の子の救出にはもっと早…」
「馬鹿!騒ぐなよ!(っていうかお前、か弱くないし)気づかれんだろ?」
「騒いでなんか無いわよ、失礼ね。それにしても良いところに来てくれたわ。今丁度、困ってたところなの」
「はいはい、じゃあ早く脱出しような」
「その前に困ってる事があるって言ってるのよ。ちゃんと聞いてるの?」
「あ〜!何だよ、もう!」
「足を怪我したの。だから私、歩けないわ」
「…は?」
「物分りの悪い男ね。こんな幸運なことなくってよ、この私をおぶれるなんて百万光年巡ってもまず無いわね。さ、早く助けてちょうだい」
「って。それ、俺にお前おぶれって事かよ!?」
「あら、何か異論があって?」
「…じゃ、俺はこれで…」
「―――――なに帰ろうとしてるの?」
「(ギクッ)いやっ、何か今モルダーが呼んでるような気がして…」
「Xファイルネタはもう古いわよ」
「…ちっ、分かった分かった。おぶりゃ良いんだろ、おぶりゃ!頼むからこれ以上要求増やさないでくれよ。あと体重もな」
「今何か言ったかしら?すごく失礼な言葉があったような気がしたけど?」
「別にぃ。(っつーかしっかり聞こえてるくせに)さ、こんなとこさっさと出るぞ(出るまで持つかな、体力…)」
 
 そうして二人はアバランチのうじゃうじゃいるフロアを駆け抜けた。
 その姿まるで疾風の如し!…と言いたかったが、約○○kg(※プライバシー保護の為、詳細は控えさせて頂きます。大変申し訳御座いません)を抱えたロッドとしては亀か何かになったような気がしてならなかった。
 そんなだから、無論アバランチとてちゃっかり戦闘をしかけてくる。
 しかし、「不法侵入者だ!」と言って立ち向かう前にまず「何でおんぶなんだ!?」という所を突っ込んで欲しかったロッドとしては、そうして突っ込みナシで立ち向かってくるアバランチはいつも以上に憎たらしい存在でしかない。少しは哀れみの目で見ろよ!、そうとしか思えない。
 取りあえず戦闘には戦闘で返すのみと応戦をしたロッドだったが、何せ手はおんぶで塞がっている。
 嗚呼!これは最早ギブアップではないのか!?
 …そう思ったものだが、どうやらシャロンは強かった。

「か弱い女の子に向かって銃を向けるだなんて最低ね!そんな男はこうしてやるわ!覚悟なさい!!」

 ドドドド!!(←シャロンの銃の音)
 バババババ!!(←シャロンの銃の音)
 ズドンズドンズッドーン!!!(←シャロンの銃の音)

 その音が鳴り止んだ後、そのフロアにはアバランチ兵が一人もいなくなった…すごすぎる。
 これのどこがか弱いんだろう、そうロッドが思ったのも無理はない。
 しかし命が惜しいのでそれだけは言わずに、おんぶしながらも出口までをそそくさと向かう。それは亀並だったけれど、取りあえず時間をかければ出来ないこともない。実に涙ぐましい努力である。
 そうして出口についた後、ロッドはやっとのことでシャロンを背中から下ろした。

「ふう…すげー疲れた…」
「何かしら?」
「いやいや、何でもない!(下手なこと言うと面倒だし、まあ良いか)よーし、これで脱出成功!これからはあんまり怪我すんなよ(もうおぶるの嫌だし)」
「分かってるわよ。でも貴重な経験ができたんだから感謝して欲しいわ。この私をおぶれるなんて全国百億人のファンに殺されても仕方無いくらいのことよ。美女って罪よね」
「はあ?何言ってんの、おまえ。っつーかお前の体重さあ…」
「あら、ロッド。何が言いたいのかしら?」
「あ…えっと…その…(やべえ、体重の話はマズかったか!)だから…あ!そうそう!帰りがけにケーキ屋とか寄るのやめた方が良いぜ!?任務は家に帰るまで任務だってツォンさんも言ってたし、おやつは300円までだしさ!」
「残念だけど私の食べるケーキはそんな安くないわよ。まあロッドも一度食べてみたいなら我が家に招待してあげても良いわよ」
「…そりゃご親切にどうも。でも遠慮しとく。俺、太りたくないし」
「何か言ったかしら!?」
「別にぃ」
「……。前から思ってたけどロッドって本当に嫌な男ね。まあ私は寛大だから、ロッドが帰りがけにアバランチに捕まらないことを(仕方なく)祈ってあげるわ」
「最初の言葉は余計だろ」
「それでも捕まったら私が助けてあげても良いわよ。その代わり一日付き人をやってもらうわ」
「なっ、お前なあ!一体、何様のつもりだよ!!」
「御嬢様」
「…………」
「じゃあそういうことで。お気をつけて」
「けっ。俺が捕まるなんてありえねえよ。じゃあな!」
「いつまでも言ってらして。ごきげんよう」

 こうして何とか無事に任務遂行したロッド。
 しかし、助けてやったというのに何だかスガスガしい気分になれないのがあんまり癪だったので、取りあえずロッドはクルリと方向転換してシャロンを尾行した。
 するとシャロンは、そそくさとケーキ屋に入っていくではないか…!!
 やっぱり行ってるんじゃないかよ!と思いながらも何となく勝ったような気分になって、電柱の影からムフとほくそえむロッドであった。
 …ちょっと虚しい。
 
 
 完。(おいおい)



 

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